医師「どうなさいましたか」「どんなお具合ですか」
患者「頭が痛いんです」とか「出血してるんです」これが問診です。そして診療の始まりです。この問診に上手下手があるのだろうか。熟練した医師が上手にやれば問診だけで狭心症や子宮外妊娠の診断が可能なんです。時には十〜三十分かかります。
そこで問診についての注意点をお話しましょう。最初は主訴(症状)ですが[1]いつ頃から[2]どこが[3]どのように具合が悪いのか、例えば「三日前位からオシッコするとき痛いんです」というのがいい話し方で、「膀胱炎ですねん」は悪い答え方なんです。即ち病名などを言うのではなく、普通の言葉で言うことです。まず一番苦痛の点を話し、その次に付随する症状を話して頂くといいんですね。
それから一問一答となるのが問診の一般的な経過です。その間に医師の頭の中は推理小説の探偵のように症状を把握し、組み立て、病名を考え、必要な検査を加え、診断、治療法の選択へ至るわけです。
以上が一般的な場合ですが若干注意点を付記します。
[イ]悪いところがたくさんある時やセックスのことや家庭内のことで口では言い難いことはメモに書いておいて見せるのが良い方法です。
[ロ]特に心配していること、頭痛のときに「脳腫瘍が心配なんです」ということです。
[ハ]過去の検査成績や現在飲んでいる薬があれば持って行くといいですね。
[ニ]嘘を言わないこと!医師には守秘義務があります。問診を旨くやり、信頼関係が手切ると診療が順調に、病気も早く快くなりますね。 |