「子宮がん」
高田医院 高田康彦医師 
 
 子宮がんには子宮頚がんと子宮体がんの二種類があり子宮の入り口にできるのが子宮頚がん、胎児の宿る子宮体部にできるのが体がんです。
 
 体がんは頚がんの約十パーセントと少なく、年齢は頚がんは三十歳代の人にも多く見られますが、体がんは四十歳代以上で特に閉経期前後から多くなり更年期で月経が不順になったと思ったり、いつまでも月経があると思われている場合も多いので気をつけなければいけません。子宮がんの症状で特に注意するのは「不正性器出血」と「おりもの」の二つです。不正性器出血は初期症状として最も重要な症状で性交時に起こる接触出血も不正性器出血であり、月経周期からみて出血するはずがない日に少しでも出血をみたときはすぐ婦人科にかかるようにして下さい。

 おりものも初期症状として重要です。出血が少ない場合は本人は出血とは気づかずに「おりものの色が変わった」と軽い気持ちで見逃す場合が多いのです。肉汁様のおりものがあったり、おりものに血が混ざったりしたときにはすぐに婦人科に受診しましょう。

 子宮頚がんの検診は綿棒などで子宮の入口の部分をこすってはがれ落ちた細胞を採取してそれを染色して顕微鏡で観察するだけで痛いということも殆どありません。がん組織は正常組織と比べて脆くはがれ落ちやすいのでかなり初期の小さながんでも発見することが可能なのです。

 洲本市でも子宮頚がん検診は三十歳以上を対象としておりますがこれは統計的に発症年齢が低くなっているためです。まだ若いと思っている人も子宮頚がんは若年発症しますので進んで検診を受けるようにして下さい。
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