「スボーツと医学(整形外科医の立場から)」
仲野整形外科医院 仲野 秀介医師 
 
スポーツは今や老若男女が参加し、その目的も健康の保持・増進、趣味、教育、リハビリテーション、社交に至るまで様々です。
 スポーツはこのように、私たちの生活から切り離せないものになっていると言ってよいでしょう。

 スポーツでケガをした、何科へ行ったら良いか迷うことが多いと思います。
例えば、顔や頭から血を流したり、胸や腹を打って苦しみだすと外科を選び、腕や足の捻挫、打撲、脱臼などでは整形外科へ行くようです。

 スポーツによるケガと整形外科とはどのような関係があるのでしょうか。整形外科は、運動器と姿勢に関係したケガや病気を専門に扱います。人間が立つ、歩く、走る、飛ぶ、投げるといったスポーツの基本動作を行うのに必要な上肢(腕)、下肢(足)、脊椎、関節、骨軟骨、筋肉、腱、神経などを運動器といっており、当然スポーツと最も深い関係にあります。

 スポーツ医学は、限られた人たちが勝つための医学でなく、年代、体力レベル、健康度などの身体測定といった運動スポーツを通してあらゆる人たちの健康と幸福を追求する学問と位置付けられます。

 高齢者で介護が必要となる原因の一位は脳血管障害、二位は老衰、三番目が骨折転倒です。若いうちにスポーツをしている人ほど骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりにくく、転倒の可能性が少ないと言われています。

 スポーツを楽しみ、より豊かな生活をしていただきたいと思います。もしケガをしたり、四肢体幹に異常のある人はスポーツ医学を研修している整形外科医にご相談ください。
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