「なにより危険なタバコのけむり」
洲本市休日等応急診療所 山岡雅顕医師 
 
 アスベストのよる健康被害が世間を騒がせています。確かにアスベストを吸入した人が肺癌で死亡する確立はそうでない人の五倍も高く大変危険です。
 
 一方、タバコ二十本を二十年以上吸った人の肺癌死亡率は非喫煙者の十倍にもなります。非喫煙者でも他人のタバコのけむりを吸わされて肺癌で亡くなる人が全国で毎年千〜二千人にものぼります。
 さらに、非喫煙者が喫煙者と共に一日一時間を同室で過ごすことは、アスベストを含有する建物で二十年間を過ごすよりも、肺癌を発症する確立が百倍近く高くなります。
 タバコの煙は肺癌だけではなく、喉頭癌、胃癌、子宮癌などの多くの癌、脳卒中、心筋梗塞、肺気腫、喘息、歯周病、不妊症、勃起不全、認知症など多くの病気を引き起こし、妊婦の喫煙は子供の先天異常、知能低下、乳幼児突然死の原因となります。子どもの中耳炎や喘息にも親の喫煙が関係しています。アスベストを気にしていながら、タバコの煙に無頓着になっていませんか。最近ではタバコを吸う人が普段吐く息によっても周りの人に健康被害が及ぶという報告が出始めています。
 非喫煙者はタバコの煙を微塵も吸わされてはなりません。喫煙者はすぐに禁煙すべきです。タバコの効能は禁断症状によるイライラが消えるだけで一利もありません。禁煙すればイライラのない快適な生活が待っています。いまや禁煙の薬もあり、だれでも禁煙できる時代になっています。
 タバコによる犠牲者は日本で年間十一万人以上にのぼります。犠牲者をもうこれ以上出してはなりません。
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