「気管支炎喘息の鍵は超微細粒子」
鎌田医院 橋本正史医師 
気管支炎喘息は近年患者数が著しく増え、市民の皆様の中にもご自身がこの病気で悩んでいるか、近親者にそのような人をお持ちの人は数多くおられると思います。しかし、私はこの病気はほぼ終息に向かいつつあると思っています。

その理由として、1.この病気の実態(病態)がほぼ解明されていること2.病態に対応する治療法が確立されていることが挙げられます。1.については基本的な病態は慢性の気道炎症ということになっています。気道炎症とは肺の中の空気の通り道である気管支、とりわけ最も抹消にある細気管支の内表面にある粘膜の炎症のことをいいます。炎症とは、異物に対する反応ですので、ここに炎症が起きるということは、何らかの外界の異物がここまで入ってきていることを意味します。しかし、細気管支は微細な管ですので、ほぼ気体と同じような性状を持つ異物(超微細粒子)しかここに入り込めません。したがって、このような超微細粒子であるダニの糞やタバコの煙などが喘息の原因になります。

 2.については、気管支喘息の病態が炎症である以上、炎症を押える薬が有効と考えられ、これまで内服または注射によりく副腎皮質ホルモンが投与されてきました。しかし、この投与法では患部に行く薬はごく一部に過ぎず大部分は関係のない臓器に行くため、副作用が強く出ることになります。そこで、薬を超微細粒子にして患者さんに吸わせるという投与法が開発されました。この投与法のおかげで副腎皮質ホルモンの副作用をほとんど気にせずに気道炎症を抑えることができるようになりました。この病気と治療との関係は、皮膚にできた湿疹に直接軟膏を塗っているようなもので、気管支喘息などの肺の中の細気管支という微小空間で起きる病気では、超微細粒子が鍵になります。
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